問21:ブランド・ポートフォリオにおける「共食い(カニバリゼーション)」の発生が、戦略的に容認される(あるいは意図される)ケースはどれか。
- A:競合他社のシェアを奪うのではなく、自社のシェアを確実に維持・拡大するために、あえて異なるポジショニングのブランドを投入する場合
- B:ブランドのロゴを競合と似せて、顧客を騙す場合
- C:広告費を意図的に無駄にして、利益を減らす場合
- D:すべてのブランドを同じ価格で販売し、差別化を全く行わない場合
- E:ブランド名をあえて隠して販売する場合
【第21問:正解と解説】
正解:A
【解説】
・A:特定のニッチなニーズをカバーするためや、競合の参入を防ぐ「防衛ライン」として複数のブランドを持つ場合、一時的なカニバリゼーションはポートフォリオ全体でのシェア拡大のための戦略として容認されるため正解です。
・B:顧客を騙す行為はマーケティング倫理に反し、戦略的意図ではありません。
・C:利益を減らすことは戦略の目的にはなりません。
・D:差別化をしないのはポートフォリオ戦略として非効率です。
・E:ブランド名を隠すのは戦略的意図としては稀であり、カニバリゼーションの戦略的容認とは異なります。
問22:ブランドの「グローバル・ブランディング」において、なぜブランドの一貫性が重視されるのか。
- A:世界中の消費者が常に同じ服装をしているから
- B:地理的・文化的な境界を超えても、ブランドが提供する価値を明確にし、どこでも同じ信頼と品質を約束するため
- C:広告代理店の作業量を増やすため
- D:製品の重さを世界中で変える必要があるため
- E:ブランド名を国ごとに変更することが法律で義務付けられているため
【第22問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:消費者の服装は一貫性の理由ではありません。
・B:場所を選ばず「そのブランドならこの価値」という共通の認識を植え付けることで、グローバルな資産価値を最大化できるため正解です。
・C:作業量を増やすことが重視の理由ではありません。
・D:重量の変更は物流の問題であり、ブランド戦略の一貫性とは無関係です。
・E:国ごとの変更義務はなく、むしろ一貫性を維持するのが戦略です。
問23:ブランド・エクイティの測定手法において、「収益ベース・アプローチ(超過収益法)」の主な特徴はどれか。
- A:製品の原材料価格を合計して算出する
- B:ブランドを持つ製品と、そうでない製品の利益差を抽出し、それを将来にわたって現在価値に割り引くこと
- C:ブランドの歴史を年数で数えること
- D:製品の重さを測ること
- E:ロゴの大きさを測定すること
【第23問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:原材料価格の合計はコスト・ベースのアプローチであり、超過収益法ではありません。
・B:ブランドという無形資産がもたらす純粋なプレミアム収益を特定し、それをファイナンスの手法で評価する最も一般的な財務的評価手法であるため正解です。
・C:歴史の年数はエクイティの構成要素ではなく、単なる事実です。
・D:物理的測定は価値評価手法ではありません。
・E:ロゴの測定はブランドの価値評価手法とは無関係です。
問24:ブランド戦略における「サブ・ブランド」を導入する最大の目的として適切なものはどれか。
- A:ロゴの色を増やすため
- B:親ブランドの信頼を背景に持ちながら、製品カテゴリーやターゲットに合わせて特定のベネフィットを明確に伝えるため
- C:製品のパッケージを小さくするため
- D:ブランド管理部門の数を増やすため
- E:競合製品の価格を下げるため
【第24問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:ロゴの色数は目的ではありません。
・B:親ブランドの強固な基盤を活用しつつ、サブ・ブランドで差別化を図ることで、効率的に特定の市場へ訴求できるため正解です。
・C:パッケージのサイズ変更はサブ・ブランドの目的ではありません。
・D:部門を増やすことが目的ではありません。
・E:競合の価格下げはサブ・ブランド導入の目的ではありません。
問25:ブランド・メッセージ(コミュニケーション)が一貫性を失う原因として、最も可能性が高いものはどれか。
- A:すべてのブランドでロゴを統一すること
- B:ブランド・マネージャーや代理店が、ブランド・アイデンティティを深く理解せず、場当たり的なキャンペーンを行うこと
- C:ブランド名を一つに絞ること
- D:広告予算を効率的に配分すること
- E:顧客の意見を毎日聞くこと
【第25問:正解と解説】
正解:B
【解説】
・A:ロゴの統一は一貫性の向上に寄与します。
・B:核となるアイデンティティ(ブランドの意志)が組織内で共有・徹底されていないと、各部署がバラバラの訴求を行うため、これが最大の原因であるため正解です。
・C:ブランドを絞ることは一貫性の維持に役立ちます。
・D:効率的な予算配分は一貫性を失う原因ではなく、戦略的な運用です。
・E:意見を聞くことは改善活動であり、一貫性を失う原因ではありません。

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