はじめに「中小企業経営・政策」

中小企業経営・政策は、中小企業診断士試験の最後に位置する科目です。「経営」と「政策」の2つの分野から成り、どちらも暗記が中心となります。

一見とっつきにくい科目ですが、実は7科目の中でも出題範囲が絞りやすく、対策次第で得点源にしやすい科目です。学習の比重は、おおよそ経営5:政策5、半々をイメージするとよいと思います。

ここで、この科目ならではの大きな特徴をお伝えします。それは、分野によって「変わるもの」と「変わらないもの」がはっきり分かれるということです。

「経営」分野は、前年度の中小企業白書の統計データから出題されるため、毎年数字が変わります。去年覚えた数字が、今年はもう通用しません。一方で「政策」分野は、中小企業基本法や各種支援施策が中心で、例年、出題される範囲が大きくは変わりません。

つまり、得点を安定させたいなら、範囲が固定されている「政策」に力を入れるのが効率的です。毎年変わる白書の数字を追いかけるより、確実に得点できる政策分野を固める。これが、この科目の現実的な戦略だと私は考えています。

中小企業経営・政策:出題の全体像

出題は、大きく2つの分野に分かれます。

① 中小企業経営(白書分野/約5割)

前年度の中小企業白書・小規模企業白書の統計データから出題されます。

  • 中小企業の企業数・従業者数・付加価値額
  • 開業率・廃業率の動向
  • 業種別・規模別の経営指標
  • 白書のその年のテーマ(賃上げ、価格転嫁、人手不足、生産性向上 など)

毎年内容が入れ替わるため、深追いは禁物です。最新の白書に基づいて、大きな傾向とよく問われる数字を押さえるにとどめるのが効率的です。

② 中小企業政策(施策分野/約5割)

中小企業を支援するための法律・制度・施策から出題されます。

  • 中小企業基本法(基本理念・中小企業者の定義)
  • 経営革新・経営力向上支援
  • 金融支援(信用保証制度、日本政策金融公庫)
  • 共済制度(小規模企業共済、経営セーフティ共済)
  • 補助金・助成金(ものづくり補助金、IT導入補助金 など)
  • 事業承継・創業支援

例年、出題範囲が大きく変わらない分野です。だからこそ、ここを重点的に固めることで、安定した得点につながります。

※中小企業政策は、支援制度や補助金がとにかくたくさん出てきて、丸暗記しようとすると心が折れそうになります。そこで私は、「もし自分がこの会社の社長だったら」という目線で読むようにしました。「退職金を積み立てたいなら小規模企業共済」「ITシステムを導入するならこの補助金が使える」「連鎖倒産に備えるなら経営セーフティ共済」——と、経営者として制度を”使う場面”を想像すると、ただの暗記だった制度が、急に意味を持って見えてきます。制度の名前だけを覚えるのではなく、「どんな会社が、どんな時に、何のために使うのか」をセットで押さえると、記憶に残りやすくなります。
なお、この科目は「経営」分野が毎年変わる一方、「政策」分野は範囲が安定しています。私は、まず変わらない政策分野を固めることを優先しました。

今年の合格、応援しています!

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